ロシア語では文中の名詞と他の語との関係を表すのに、日本語のように「~は、~に、~を・・・」などの助詞は使わずに名詞そのものを変化させて他の語との関係を表します。
この変化のことを格変化と呼び名詞は文中の役割に応じて格変化します。
ロシア語には6つの格があり。格変化をするものには名詞以外に代名詞、形容詞、数詞があります。
格変化の型は性と語尾の硬軟によって定まります。
主な機能 | 基本的な意味 | |
主格 | 主語 | ~は(が) |
生格 | 所有、帰属 | ~の |
与格 | 間接目的語 | ~に |
対格 | 直接目的語 | ~を |
造格 | 手段、道具 | ~で、~を用いて |
前置格 | 必ず前置詞を伴う | (前置詞の意味による) |
主格 | Я врач. | 私は医者です。 |
Врач работает. | 医者は働いています。 | |
生格 | Это книга врача. | これは医者の本です。 |
与格 | Он звонит врачу. | 彼は医者に電話しています。 |
対格 | Я знаю врача. | 私は医者を知っています。 |
造格 | Он работает врачом. | 彼は医者として働いています。 |
前置格 | Он говорит о враче. | 彼は医者について話しています。 |
上記の例は男性名詞 “врач”(医者)の単数での格変化です。
格変化は一様でなく性・数によってそれぞれ違った変化をします。
この変化を覚えることがロシア語学習での一つの壁になるでしょう。
しかし、覚えてしまえば逆にそれまでは難しいと思っていた格変化があるほうが話しやすいと思う時が来るはずです。
それまではВЕРА(信念)をもってがんばりましょう!
#