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定動詞、不定動詞

移動を表す運動の動詞には定動詞と不定動詞の区別があります。
定動詞は一定の方向に向かっての動作を表します。
それに対して、方向の定まらない、あるいは多方向への動作を表す動詞を不定動詞といます。

運動の動詞には、同じ運動の仕方で2つの動詞が定動詞と不定動詞のペアをなすものがあります。

 定動詞  不定動詞  意味
 идти  ходить (歩いて)行く
 ехать  ездить (乗り物で)行く
 бежать  бегать  走る
 плыть  плавать  泳ぐ
 лететь  летать  飛ぶ
 нести  носить (持って)運ぶ
 вести  водить  導く 、案内する、連れて行く
 везти  возить (乗り物で)運ぶ

定動詞と不定動詞の基本的用法

 定動詞  不定動詞
 一方向への進行中の移動  1)往復
 → → → → → → →  → → → → → → →
 ← ← ← ← ← ← ←
 Куда ты идёщь ?  Я вчера ходил в школу.
 君はどこへ行くところなの。  私は昨日学校へ行ってきました。       .
 Я иду в школу.  2)反復や習慣的な動作
 私は学校に行きます。
 Он ходит на работу каждый день.
 彼は毎日仕事に通っています。        .
 3)方向の定まらない、もしくは多方向への動作
 Дети бегают в саду.
 子供達は庭で走りまわっています。      .
 4)能力・習性
 Больной уже ходит.
 病人はもう歩ける。                .

不定代名詞

疑問詞に一定の助詞を付けると、「誰か」、「何か」、「いつか」などの不定代名詞、不定副詞になります。
不定代名詞、 不定副詞は疑問詞に-нибудь を付ける形と、-то を付ける形の2種類があります。
なお、-нибудьと-тоの部分は一切変化しません。

 不定代名詞  不定副詞
 誰か  いつか
 疑問詞+нибодь  кто-нибудь  когда-нибудь
 疑問詞+то  кто-то  когда-то

疑問詞-нибудьと疑問詞-тоの使い分け
日本語では上記の例の通り、どちらの場合にも「誰か」や「いつか」などと同じ表現になりますが、ロシア語では使い分けられます。
二つの違いを確認しましょう。

1)нибудь
疑問詞-нибудь は任意の人や事物を表します。
つまり、誰でもいい誰か、なんでもいい何かという意味です。

☆対象や状況が以下の条件の場合に使われます。

・存在することが不明な場合

・不特定多数のうちの任意の一つという場合

☆例文

 расскажите что-нибудь о Японии.
 
日本についてなにか話して下さい。
 Нет ли чего-нибудь попить?
 
何かちょっと飲むものでもないですか?
 Вы читали какие-нибудь новые журналы?
 
何か新しい雑誌を読みましたか?
 明日どこかへ行きたいかい?
 
Ты хочешь куда-нибудь пойти завтра?
 彼をどこかで見かけませんでしたか?
 
Вы не видели его где-нибудь?
 神戸のどこかでお会いしましょう。
 
Давайте встретимся где-нибудь в Кобэ.

1)то
疑問詞-то は任意の人や事物で無く、直接名指す事の出来ないある特定の人や事物を表します。
つまり、誰かわからない、言えない誰か、何かわからない、言えない何か、という意味です。

☆対象や状況が以下の条件の場合に使われます。

・存在はわかっているが、それの情報を出さないあるいは出せない場合。

☆例文

 Она куда-то ушла, но сказала, что скоро придёт.
 
彼女はどこかへ行きましたが、すぐに戻ると言っていまました。
 Я нашёл чей-то зонт.
 
私は誰かの傘を見つけました。
 Какой-то человек пришёл к вам.
 
誰かがあなたのところへ来ました。
 私は彼をどこかで見かけました。
 
Я где-то его видел.
 彼は誰かに電話した。
 
Он кому-то позвонил.

☆練習問題

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1)以下の空欄を埋めて下さい。

疑問詞 -нибудь

疑問詞 -то

誰か

кто-нибудь

кто-то

誰かの

чей-нибудь

чей-то

何か

что-нибудь

что-то

何らかの

какой-нибудь

какой-то

どこかで

где-нибудь

где-то

どこかへ

куда-нибудь

куда-то

いつか

когда-нибудь

когда-то

2)以下の文章を日本語はロシア語にロシア語は日本語に訳してください。

1.

-誰か私に電話してきましたか?

-ええ、どなたかから電話がありました。

-Кто-нибудь звонил мне?

-Да, вам кто-то звонил.

[/hidepost]

定代名詞②(весь)

весьは、「すべての、全体の」を表します。
また、весьの変化形は名詞にもなり、中性形は単独で抽象名詞として用いられ、複数形は単独で人間を表します。

男性 中性 女性 複数
主格 весь всё вся все
生格 всего всей всех
与格 всему всей всем
対格 весь всё всю все
всего всех
造格 всем всей всеми
前置格 обо всём о всей о всех

名詞になるのは以下の二種類です。

всё 中性 あらゆる物・こと
все 複数 すべての人、全員

☆ 以下の文章を日本語はロシア語にロシア語は日本語に訳してください。

 Я прочитал всю книгу за неделю.
 
私は1週間で本を読みました。。
 Я прочитала все эти книги.
 
私はこれらの本をすべて読みました。
 Папа знает все.
 
パパは何でも知っています。
 みんなは一人のために、一人はみんなのために。
 
Все эа одного, один за всех.
 夏はずっと蒸し暑かったです。
 
Всё лето было душно.
 一日中テニスしました。
 
Весь день занимался теннисом.
 家族みんなでピクニックに行きました。
 
Вся семья поехала на пикник.

定代名詞①(сам)

[tippy title=”単語表” width=”250″]зависит от ~次第だ
смерть 死
страшно 恐ろしい[/tippy]

сам
самは名詞とともに用い、「その人自身、そのもの自体」を表します。
また、「他人の力を借りずに、独力で、ひとりでに」と言う意味にもなります。
また、性・数・格にそれぞれに応じて変化をします。

男性 中性 女性 複数
主格 сам само сама сами
生格 самого самой самих
与格 самомоу самой самим
対格 сам само саму сами
самого самих
造格 самим самой самими
前置格 о самом о самой о самих

*指示代名詞этотと同じ変化です。

☆例文

 Скажи эму самому.
 
彼自身に言ってください。
 Это зависит от него самого / неё самой.
 
それは彼本人次第だ。
 Смерть сама не страшна, а узнать о ней страшно.
 
死それ自体は怖くないが、それを知るのが怖いのだ。
 私は自分でもわからない。
 
Я сам не знаю.
 自分で答えて下さい。
 
Отвечайте сами?
 赤ん坊はまだ一人では食べられない。
 
Ребёнок ещё не может сам есть.

受動文①

-ся動詞の受動文
ロシア語では、形動詞と- ся動詞を用いて受動文が作られ
今回は- ся動詞を用いた受動文を勉強します。

[hi]Театр строится рабочими.  劇場が労働者によって建てられています。[/hi]


-ся動詞の受動文の作り方
-ся動詞の受動文で主語は主格で動作を受ける対象になり、動作主は造格で表されます。
動詞は主語の性、数に一致します。

受動文の場合
[tooltip content=”主格”]Театры[/tooltip] строятся [tooltip content=”造格”]рабочими[/tooltip].

[tooltip content=”主格”]劇場が[/tooltip] [tooltip content=”造格”]労働者によって[/tooltip] 建てられています。

普通の文章の場合
[tooltip content=”主格”]Рабочие[/tooltip] строят [tooltip content=”対格”]театры[/tooltip].

[tooltip content=”主格”]労働者が[/tooltip] [tooltip content=”対格”]劇場を [/tooltip]建設しています。

[iwrtooltip title=”動作主が造格、対象が主格。
動詞は対象に合わせて変化。”](,,゚Д゚)∩[/iwrtooltip]

不定人称文との対比

☆以下の文章を日本語に訳してください。

 На нашей улице строится театр.
 
私達の通りでは劇場が出来ています。
 На нашей улице строят театр.
 
私達の通りでは劇場が作られています。

[iwrtooltip title=”動作主を表す造格がないと受動的意味でなく、主語の自発的な動作と解釈されます。”] ( ゚Д゚)[/iwrtooltip]

★ 練習問題

[hidepost=1]

1.

Здесь продаются русские книги.

ここでは、ロシアの本が売られている。

Здесь продают русские книги.

ここで、ロシアの本を売っている。

2.

自動車はこの工場によって生産されている。

Автомобили производятся этим заводом.

この工場は自動車を生産している。

Этот завод производит автомобили.

автомобиль

自動車

производить

生産する

[/hidepost]

不定人称文

[tippy title=”単語表” width=”250″]известие ニュース
везде いたるところ
больной 病気の
(短語尾)болен, больна, больно, больны[/tippy]

行為者でなく,行為や事実そのものが重要である場合、主語を示さず、述語だけを3人称複数形、もしくは、過去複数形を述語とする文があります。
このような型の文を不定人称文といいます。

[hi]Здесь не курят.[/hi]   
ここは禁煙です。(ここでは、人々は煙草を吸いません。)

☆以下の文章を日本語はロシア語にロシア語は日本語に訳してください。

 Меня ждут.
 
私は待たれています。
 Вам сегодня звонили.
 
あなたに今日電話がありました。
 По радио передают интересное известие
 
ラジオでおもしろいニュースが流れている。
 В газетах пишут о ней.
 
新聞には彼女について書かれていた。
 В этом рестране хорошо готовят.
 
このレストランはおいしい(うまく調理をする)。
 お名前は?
 
Как вас зовут?
 彼は理解されていない。
 
Его не понимают.
 彼は病気だそうです。
 
Говорят, что он болен.
 私たちはパーティに招待されています。
 
Нас приглашают на вечер.
 いたるところで、新しい映画の話をしていた。
 
Везде говорили о новом фильме.
 最近あそこに新しい学校が建てられた。
 
Недавно там построили новую школу.

関係代名詞который②

主格以外で用いられる関係代名詞которыйの用法について学びます。
格については従属節での役割を判断し、適切な格を選ばなければいけません。
*関係代名詞の性と数は先行詞に一致しますが,格は従属節の中の必要な形になります。

男性 女性 中性 複数
主格 -ый -ая -ое -ые
生格 -ого -ой -ого -ых
与格 -ому -ой -ому -ым
対格 主|生 -ую -ое 主|生
造格 -ым -ой -ым -ыми
前置格 -ом -ой -ом -ых

☆以下の表の下線部にкоторыйを適切なかたちに変化させて記入してください。*前置詞を伴う場合もあります。

主格  Это студент, [hi]который[/hi] учится у нас в университете.
これは私たちの大学で学んでいる学生です。
生格  Это студент,[hi] у которого[/hi] мы были вчера вечером.
これは私たちが昨晩(彼のところに)お邪魔していた学生です。
与格  Это студент, [hi]которому[/hi] я написал письмо.
これは私が(彼に)手紙を書いた学生です。
対格  Это студент, [hi]которого[/hi] мы видели вчера.
これは私たちが昨日見かけた学生です。
造格  Это студент, [hi]с которым[/hi] я посмотрела кино вместе.
これは私と一緒に映画を見た学生です。
前置格  Это студент, [hi]о котором[/hi] мы говорили.
これは私たちが(彼について)話しをしていた学生です。
主格  Это студентка, [hi]которая[/hi] учится у нас в университете.
これは私たちの大学で学んでいる女学生です。
生格  Это студентка,[hi] у которой[/hi] мы были вчера вечером.
これは私たちが昨晩(彼女のところに)お邪魔していた女学生です。
与格  Это студентка, [hi]которой[/hi] я написал письмо.
これは私が(彼女に)手紙を書いた女学生です。
対格  Это студентка, [hi]которую[/hi] мы видели вчера.
これは私たちが昨日見かけた女学生です。
造格  Это студентка, [hi]с которой[/hi] я посмотрела кино вместе.
これは私と一緒に映画を見た女学生です。
前置格  Это студентка, [hi]о которой[/hi] мы говорили.
これは私たちが(彼女について)話しをしていた女学生です。
主格  Это студенты, [hi]которые[/hi] учится у нас в университете.
これは私たちの大学で学んでいる学生達です。
生格  Это студенты, [hi]у которых[/hi] мы были вчера вечером.
これは私たちが昨晩(彼らのところに)お邪魔していた学生達です。
与格  Это студенты, [hi]которым[/hi] я написал письмо.
これは私が(彼らに)手紙を書いた学生達です。
対格  Это студенты, [hi]которых[/hi] мы видели вчера.
これは私たちが昨日見かけた学生達です。
造格  Это студенты, [hi]с которыми[/hi] я посмотрела кино вместе.
これは私と一緒に映画を見た学生です。
前置格  Это студенты, [hi]о которых[/hi] мы говорили.
これは私たちが(彼らについて)話しをしていた学生達です。
 

接続詞 что と чтобы

чтоは話や考えの現実的な内容を表しますが、чтобы は希望、願望、要求、命令や現実となっていないことを表します。
чтобы には動詞の過去形が続きます。(主語が同一の場合は動詞の不定形)

[hi]Я завтра напишу им, что они приехали.[/hi] 彼らがやってきたと彼らに明日手紙を書きます。
[hi]Я завтра напишу им, чтобы они приехали.[/hi] 彼らにやってこいと彼らに明日手紙を書きます。

仮定法

仮定法とは非現実なことを表現するのに用いられる動詞の形です。
非現実なことを表すので仮定法には時制はなく、どの時制にも関わらず動詞の過去形を使用します。
どの時制を意味するのかは文脈や「昨日」などの語彙から判断します。

[hi]Если бы вчера/сегодня была хорошая погода, мы поехали бы в лес.[/hi]
昨日/今日天気がよかったら、私達は森に出かけたのですが。
*еслиもесли быも活動の条件を表わす接続詞です。

仮定法の作り方
1) 条件部分
если бы +動詞の過去形

[hi]Если бы вчера/сегодня была хорошая погода,[/hi]
もしも、昨日/今日天気がよかったら、
*実際に天気はよくない、もしくは、天気が良くないだろうという疑念がある。

2)帰結部分
動詞の過去形+ бы

[hi]мы поехали бы в лес.[/hi]
私達は森に出かけたのに。

☆ 例文

 Если бы он подождал, она открыла бы дверь.
 
もし彼が待っていたなら、彼女はドアを開けただろう。

 

仮定法の様々な用法
仮定法には色々な使い方があります。
条件や帰結の一方だけを使い願望や期待、提案などを表すこともあります。

 Если бы он был жив!
 
彼が今頃生きていてくれたらなぁ。
 Если бы вы знал об этом!
 
あなたがこのことを知っていてくれたなら。
 Я бы с удовольствием пришёл.
 
私は喜んで伺いたいのですが。

☆хотеть, хотетьсяを仮定法で使用すると、控え目、遠まわしな願望を表現します。

 Я хотела бы купить сувенир.
 
お土産を買いたいのですが。
 Мне хотелось бы пить.
 
私は(できれば)飲み物を飲みたいです。

接続詞если

接続詞еслиは「もし~ならば」を表し、現実の条件を表わします。

Если завтра будет хорошая погода, мы поедем в лес.
あす天気がよければ , 私達は森に出かけます。

☆ 以下の文章を日本語はロシア語にロシア語は日本語に訳してください。

 Если он придёт, скажи, сто меня нет.
 
彼が来たら私は留守だと言ってください。
 Если пойдёт дождь, мы вернёмся домой.
 
もし雨が降れば、私たちは家に帰ります。
 もしよろしければ、映画に行きましょう。
 
Если вы хотите, пойдём в кино.